こんにちは、鍼灸師のRyosukeです。
全国的にも梅雨が終わりかけてきて暑い日が増えてきましたが皆さんは汗をかいたりしますか?私は自転車で通勤しているので10分ほど自転車をこいだだけでも汗が出てきます。
他にも「なんだか最近、汗のかき方がいつもと違う」「運動していないのに汗が止まらない」そんな経験はありませんか。
今回はそんな汗の正体について現代医学と東洋医学から読み解いて「汗」の仕組みと健康サインに対して書いていきます。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断や治療を目的としたものではありません。体調に不安がある場合は、医師や薬剤師、鍼灸師などの専門家にご相談ください。
汗とは何か?現代医学の発汗の仕組み
現代医学において汗は体温調整をするために分泌される体液です。汗の99%は水分で、残りにナトリウム・カリウム・尿・ミネラルや老廃物が含まれています。
体温が上昇すると脳の視床下部(体温調節中枢)が指令を出して汗腺が刺激されます。汗が皮膚表面で蒸発する際に気化熱を奪うことで、体温を下げる仕組みです。
汗が出る主な場面として
①温熱性発汗:一般的な発汗で暑さや運動による体温上昇で起こる発汗です。
②精神性発汗:緊張、驚き、ストレスによる発汗で特に手のひら、脇、足裏に多いです。
私が専門学校の時に実技の試験で「もぐさ」をひねって紙の上においていくテストがありましたが、緊張して手のひらに汗をかいて、もぐさが付いて危うく試験に落ちるところでした。

2種類の汗腺 エポクリン汗腺とアポクリン腺の違い
汗を分泌する汗腺は、エクリン腺とアポクリン腺の2種類に分けられます。
エクリン腺
ほぼ全身に分布していて、汗の性質は水分が主体になりほぼ無臭で、体温調整の役割を担ってくれます。
アポクリン腺
脇・耳などの限られた部位に分布していて、汗の性質は脂質・タンパク質を含みやや粘性があります。
東洋医学における汗の考え方
一方、東洋医学(中医学)では汗は単なる体温調節の産物ではなく「津液」が姿を変えたものと考えられています。※津液とは体を潤す血液以外の水分のことです。
中医学の古典には「汗は心の液なり」という言葉があり汗と「心」の働きが密接に結び付けられています。これは西洋医学の心臓とは異なり、精神活動や血の巡りも含む広い概念です。汗をかきすぎると、「心の気(エネルギー)」を消耗し、動悸や不眠、疲労感につながると考えられています。
また、汗をコントロールしているのは主に以下の要素があります。
①衞気(えき):体表を守り、汗腺の開閉(腠理の開闔)を調整してバリア機能のような気のこと。
②肺(はい):衞気を全身の皮膚表面に巡らせる働きを持つ臓腑のこと。
③心(しん):汗そのものの根源である「津液・血」を主る臓腑のこと。
東洋医学では、汗の種類が2つあり正常な発汗以外の汗を体質診断の重要な手掛かりとして扱います。
①自汗(じかん)
明らかな理由がないのに日中じわじわと汗をかく状態。「気虚(ききょ)」になり汗腺を引き締める力が弱くなっている状態と考えられます。疲れやすさ、息切れ、風邪を引きやすいといった症状を伴うことが多いとされています。
※気虚:気のエネルギーが不足していること
②盗汗(とうかん)
寝ている間にだけ汗をかき、目が覚めると止まる状態。「陰虚(いんきょ)」により熱がこもっている状態と関連づけられます。ほてり、喉の渇き、寝付きの悪さを伴うことがあるとされています。
※陰虚:体を潤す陰(水分、栄養)が不足していること
今日からできる汗に対してのケアとまとめ
こまめな水分・ミネラル補給をすると汗で失われる水分と電解質を補い、現代医学的な脱水対策と東洋医学的な津液の補充を両立します。十分な睡眠は「心」を養う基本とされ、自律神経を整える現代医学的な意味でも重要です。軽い有酸素運動での良い汗をかくことにより汗腺機能を鍛え、サラサラした汗をかきやすい体作りも大切です。
汗は、現代医学では「体温調整のための生理現象」として、東洋医学では「気・血・津液のバランスを映す鏡」として説明されます。どちらも汗を通して体の内側からメッセージを読み取ろうとしている点は共通しています。
いつもと違う汗をかいた時は、それを体からの手紙として受け止め、生活習慣を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。気になる症状が続く場合は自己判断せず医療機関(内科など)の専門家に相談することをおすすめします。

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