こんにちは、鍼灸師のRyosukeです。
体が痛いから治してもらいたい、けどどこに行ったらいいか分からない。そういったお悩みの方は多いかと思います。
街を歩くと、接骨院、整骨院、整体院、鍼灸院、整形外科とたくさんの看板が目に入りますが、それぞれ何が違うのかは意外と知られていません。
私は鍼灸師として整骨院で働いています。今回はその立場から、忖度なしで「どんなときに、どこへ行けばいいのか」をお話します。

まずは結論:症状別の選び方
先に結論からお伝えします。
- ケガをした、原因がはっきりしている急な痛み(捻挫・打撲・ぎっくり腰など) → 接骨院(整骨院)
- 慢性的な肩こり・腰痛、体質からくる不調を根本から整えたい → 鍼灸院
- 姿勢の崩れや日々の疲れをケアしたい → 整体院
- 原因がわからない痛み、しびれや強い痛みがある、骨折が疑われる → 整形外科
それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
4つの違いを一覧で比較
| 接骨院(整骨院) | 鍼灸院 | 整体院 | 整形外科 | |
|---|---|---|---|---|
| 施術する人 | 柔道整復師(国家資格) | はり師・きゅう師(国家資格) | 資格は必須ではない | 医師 |
| 保険 | ケガ(外傷)なら使える | 条件を満たせば使える | 使えない | 使える |
| 検査・薬 | できない | できない | できない | できる |
| 得意なこと | ケガの施術 | 慢性的な痛み・体質の不調 | 姿勢・疲れのケア | 診断・薬・注射・手術 |
接骨院(整骨院)とは?
接骨院と整骨院は同じ
「接骨院と整骨院は何が違うの?」と思っている方も多いかもしれませんが、接骨院と整骨院は同じものです。
接骨院(整骨院)では、国が指定する大学や専門学校を卒業し、国家資格を持つ柔道整復師が施術を行います。私のように、鍼灸師が一緒に働いている院も多くあります。
保険が使える症状
接骨院(整骨院)では、次のようなケガ(外傷)に限り、健康保険を使って施術を受けることができます。
- 骨折・脱臼(応急手当を除き、医師の同意が必要です)
- 捻挫・打撲・挫傷(肉離れなど)
原因がはっきりしている、急性または亜急性のケガが対象です。ぎっくり腰(急性腰痛)も、急に起きたケガとして保険の対象になる場合があります。
一方で、原因がはっきりしない肩こりや、慢性的な腰痛には保険が使えないので注意が必要です。
施術内容
電気(低周波、干渉波)、手技、ホットパックなどでの温め、アイシングなどが中心です。院によっては、骨盤矯正などの自費メニューを置いているところもあります。

鍼灸院とは?
国家資格を持つ「はり師・きゅう師」が施術
鍼灸院では、国家資格を持つはり師・きゅう師(鍼灸師)が、鍼やお灸を使って施術を行います。柔道整復師と同じく、国が指定する学校で3年以上学び、国家試験に合格する必要があります。
私が通っていた専門学校では、3年間実技や座学を学んだのちに国家試験を受け、合格して今働くことができています。国家試験は、鍼灸師は2月末、柔道整復師は3月上旬に行われることが多いです。授業内容は学校のカリキュラムによって違いますが、解剖学や生理学など基本的な勉強は柔道整復師の学校と同じです。
保険が使える条件
鍼灸は自費での施術が多いですが、医師の同意書があれば、次の6つの疾患で保険(療養費)を使える場合があります。
- 神経痛
- リウマチ
- 頸腕症候群(けいわんしょうこうぐん)
- 五十肩
- 腰痛症
- 頸椎捻挫後遺症(けいついねんざこういしょう)
保険に対応しているかは院によって異なるため、事前に確認してください。
得意なこと
鍼灸は、慢性的な肩こりや腰痛、五十肩のような長引く痛みに加えて、冷えや自律神経の乱れなど、体質からくる不調にアプローチできるのが特徴です。西洋医学の視点に加えて、東洋医学の視点から体全体のバランスを見るのも鍼灸ならではです。
五十肩については、こちらの記事で詳しくお話しています。

整体院とは?
資格がなくても開業できる
整体院は、基本的には誰でも開業することができます。カイロプラクティックなどの民間資格を持っている人や、独学で行っている人もいます。国が定めた資格ではないため、整体院では保険が使えません。
施術の内容としては、骨盤矯正・姿勢矯正・手技・ストレッチ・筋膜リリースなどの手法が用いられます。院によってやり方は様々なので、見極めが必要です。
理学療法士が開業している整体院も
最近は、理学療法士の資格を持つ人が整体院を開業しているケースもあります。
理学療法士は、柔道整復師や鍼灸師と同じ国家資格です。病院でのリハビリ業務に従事することが多く、医師の指示のもとで運動機能の回復を専門的に学んでいるという特徴があります。
ただし、理学療法士には保険を使って施術をするための開業権がないため、開業する場合は整体院という形になります。

整形外科とは?
医師が診断・治療を行う病院
整形外科は「病院」であり、医師(整形外科医)が診察・診断・治療を行う医療機関です。医師免許を持つ医師が担当する点が、接骨院・鍼灸院・整体院との大きな違いです。
整形外科でできること
- レントゲン、MRI、血液検査などの検査で、骨折や靭帯(じんたい)の損傷、神経の圧迫などを診断する
- 湿布や痛み止めなどの薬の処方、注射(ブロック注射など)
- 手術が必要な場合の判断と対応
- 変形性膝関節症や椎間板ヘルニアなど、慢性的な症状も保険診療の対象になる場合がある
迷ったら、まず整形外科へ
接骨院や鍼灸院、整体院では、検査ができないため「しびれが強い」といった原因の判断がつきにくい症状は扱えません。痛みの原因がはっきりしない場合や、強い痛み・しびれを伴う場合は、まず整形外科で検査を受けることをおすすめします。
実際に私の働いている整骨院でも、施術をしても症状が変わらない方や、あまりにも痛みが強い方には、整形外科への紹介状を書いて医師の判断を仰ぐことがあります。
すぐに整形外科(または救急)を受診すべき症状
次のような症状がある場合は、我慢せず、すぐに整形外科を受診してください。症状が重い場合は救急車を呼んでください。
- 強い衝撃を受けたあと、患部が明らかに変形している
- 動かせない、体重をかけられない
- しびれがあり、手足が動かしにくい
- 痛みがどんどん強くなっている
- 発熱や、患部の強い腫れ・熱感がある
自分に合った院の選び方
院を選ぶときは、まずホームページで自分の症状に対応しているかを確認し、ネットの口コミも参考にするのがおすすめです。
口コミは、良い評価だけでなく「どのような対応だったのか」「院内の雰囲気はどうか」など、具体的な内容を見ると自分に合った院を見つけやすくなります。
まとめ
- ケガや急な痛みは、接骨院(整骨院)か整形外科
- 慢性的な痛みや体質の不調は、鍼灸院
- 日々の疲れや姿勢の悩みは、整体院
- 原因がわからない痛み、しびれや強い痛みは、まず整形外科
ご自身の体の状態に合わせて、上手に使い分けてみてください。どこに行けばいいか分からない場合は、お近くの接骨院や鍼灸院などの専門家に相談してみるのも一つの手です。
※本記事は、筆者(鍼灸師)の知識と臨床経験に基づく情報提供を目的としており、医療機関の受診の代わりとなるものではありません。症状の診断や治療方針については、医師にご相談ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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